からだと栄養素

6つの基礎食品群きそしょくひんぐんでバランスのよい食事を考えてみよう!

大切なのは組み合わせていろいろな食品を食べること

6つの基礎食品群でバランスのよい食事を考えてみよう!
監修:学校法人 食糧学院 学院長・医師 馬渕知子
Point!
  • 五大栄養素ごだいえいようそをバランスよくとるための食事について考えよう!
  • 6つの基礎食品群きそしょくひんぐんのからだの中での働きを知ろう!
  • 何をどのくらい食べたらよいのか、食品の目安量とカロリーの関係を知ろう!

わたしたちの成長や活動には、毎日の食事からとる「栄養素えいようそ」が関係しています。主な栄養素えいようそは「五大栄養素ごだいえいようそ」とばれる「炭水化物」「たんぱくしつ」「脂質ししつ」「ビタミン」「無機質むきしつ(ミネラル)」です。

五大栄養素ごだいえいようそについてくわしく知りたい場合は、こちらも読んでみましょう。

では、わたしたちにとって必要な栄養素えいようそをまんべんなくとるための「バランスのよい食事」とは、どのように考えたらよいのでしょうか。

どの栄養素えいようそを多くふくむかで
食品をグループ分けした
6つの基礎食品群きそしょくひんぐん

6つの基礎食品群

五大栄養素ごだいえいようそのうちのどの栄養素えいようそを多くふくむかで食品を6つのグループに分けたものを6つの基礎食品群きそしょくひんぐんといいます。
この6つのグループから食品をまんべんなく食べるようにすれば、必要な栄養素えいようそをバランスよくとることができます。
食品で分類しているので、毎日の食事と照らし合わせやすいですね。

6つの基礎食品群きそしょくひんぐん
からだの中での働きを知ろう!

では、このグループにはそれぞれどんな特徴とくちょうがあって、からだの中でどんな役割やくわりを果たしているのかを見ていきましょう。

「主にからだの組織そしきをつくる」:1群・2群

「主にからだの組織をつくる」:1群・2群

たんぱくしつ無機質むきしつ(ミネラル)をふくむ食品が分類されているのが1群と2群です。
1群の魚、肉、たまご、豆・まめ製品せいひんなどの食品からは、主にたんぱくしつをとることができ、2群の牛乳ぎゅうにゅう乳製品にゅうせいひん、小魚、海藻かいそうなどからは主にカルシウムを中心とした無機質むきしつ(ミネラル)をとることができます。
これらは、ほね筋肉きんにくなど「主にからだの組織そしきをつくる」栄養素えいようそです。

「主にからだの組織をつくる」:1群・2群

「主にからだの調子を整える」:3群・4群

「主にからだの調子を整える」:3群・4群

主にビタミンや食物繊維しょくもつせんいふくむ食品が分類されているのが3群と4群です。
3群は緑黄色野菜のグループです。緑黄色野菜に多くふくまれるカロテンは、必要におうじて体内でビタミンAに変化し、目や皮ふ、粘膜ねんまくを健康にたもつ働きをします。
4群はその他の野菜と果物のグループです。主にビタミンCを多くふくむ食品群です。
これらは、「主にからだの調子を整える」栄養素えいようそです。
また、野菜類や果物にふくまれる食物繊維しょくもつせんいには、ちょうの調子を整える働きがあります。

「主にからだの調子を整える」:3群・4群

「主にエネルギーになる」:5群・6群

「主にエネルギーのもとになる」:5群・6群

主に炭水化物や脂質ししつふくむ食品が分類されているのが5群と6群です。
5群は、穀類こくるい、いも類、砂糖さとうなどのグループでからだを動かすエネルギーげんです。
6群は油脂ゆしのグループで、バター、ラードなどの動物性油脂どうぶつせいゆしとサラダ油、ごま油などの植物性油脂しょくぶつせいゆしがあります。マヨネーズやドレッシングなどもこのグループにふくまれます。
脂質ししつにはからだの中ではつくれず食事からとる必要のある必須脂肪酸ひっすしぼうさんふくまれています。必須脂肪酸ひっすしぼうさんは、わたしたちのからだを構成こうせいするのに不可欠ふかけつな成分です。
これらは、「主にエネルギーになる」栄養素えいようそです。

「主にエネルギーのもとになる」:5群・6群

何をどのくらい食べればよいのか、
食べる量も大切!

特定の食品群から同じようなものばかり食べていたり、量が少なすぎたりすると、健康的なからだを維持いじするのはむずかしくなります。
では、それぞれの食品群からどのくらいの量を食べたらよいのでしょうか。

6つの食品群と食品群別摂取量の目安

これは、12さいから14さいの人がからだの成長や活動に必要なエネルギーや栄養素えいようその量を満たすために、どのような食品をどのくらいの量食べたらよいのかを6つの基礎食品群きそしょくひんぐんごとに示したものです。
12さいから14さいは身長がびるなどの成長がいちじるしく、活動もさかんなので、食事から十分にエネルギーや栄養素えいようそ摂取せっしゅする必要があります。
それぞれの目安量を知り、上手に組み合わせて、まんべんなく食べることが大切です。

カロリーだけで、1日に何をどれくらい食べるかを決めるのは危険きけん!?

食べる量の目安としてよく知られているのが「カロリー」です。
カロリーをとりすぎると太るから食べる量をらしている、ダイエット中だからカロリーの高いものは食べるのを我慢がまんしている、といった声もよく聞きます。
しかし、カロリーだけで食事を考えていては、成長に必要な栄養素えいようそがとれないばかりか、風邪かぜを引いたり肌荒はだあれを起こしたりするなどの体調不良につながります。また、大人になったときの健康に影響えいきょうする可能性かのうせいもあるので、注意しましょう。

6つがうまく組み合わさったら
栄養素えいようそのバランスもよくなります!

6つがうまく組み合わさったら栄養素のバランスもよくなります!

食品の種類がえるととれる栄養素えいようその種類もえます。健康なからだを維持いじするためには、好ききらいなくいろいろな食品を食べて、必要な栄養素えいようそをとるようにしたいですね。

今日食べたものを6つの基礎食品群の図に当てはめてみましょう!

6つの基礎食品群きそしょくひんぐんのバランスはどうでしたか?まんべんなく組み合わせて食べていましたか?何が多くて、何が足りなかったかを知り、栄養バランスの良い食事になるように考えてみましょう。

たまには、大好きなものを思い切り食べる日があってもよいと思います。
食事を楽しむのもとても大切なことなので、無理のない範囲はんいで食生活のバランスを考えながら、上手に意識いしきしていけるといいですね。

出典:
農林水産省Webサイト「栄養素えいようそと食事バランスガイドとの関係」
出典:
大石 恭子 三戸 夏子 杉山久仁子 「改訂かいてい 六つの食品群別摂取量せっしゅりょうのめやす」の策定さくてい