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私たちの健康や成長のために五大栄養素を知ろう!
毎日の食事がなぜ大切なのか考えよう
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- Point!
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- 私たちの成長や健康を保つことに影響を与える栄養素について知ろう!
- 五大栄養素をバランスよくとろう!
- バランスよく食べるのは何のためか考えてみよう!
私たちは、背が伸びたり、筋肉がついたり、髪や爪が伸びたりしますよね。また、毎日、歩いたり、走ったり、話したり、いろいろな活動をしています。このような、私たちの成長や活動には、毎日の食事からとる「栄養素」が関係しています。
栄養素はからだのために働くヒーロー!
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主な栄養素には、「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」「ビタミン」「無機質(ミネラル)」があり、これらを五大栄養素といいます。この五大栄養素は、それぞれに得意な働きがあり、例えるなら私たちの健康的な生活を支えてくれる5人のヒーローのようなものです。
この5つの栄養素がバランスよく体内に吸収されると、主に「エネルギーのもとになる」「からだをつくる」「からだの調子を整える」という3つの働きをします。しかし、1つだけだったり、どれかが欠けてしまったりしたら、私たちのからだの中で十分に働くことができません。それぞれが手を取り合って、お互いに連携することで、私たちのからだの中で働いています。
3つの働きをする五大栄養素をバランスよくとろう!
五大栄養素はからだの中ではつくれないものが多いので、食事からとる必要があります。それぞれ、どんな食品に多く含まれているのか見てみましょう。
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炭水化物には「糖質」と「食物繊維」があります。糖質は、ぶどう糖などに分解され、からだの中でエネルギーのもとになります。砂糖はもちろんご飯や麺類、パンなどの原料である穀物やいも類、豆、果物などにも含まれています。
食物繊維は2種類あります。ごぼうや豆などに多く含まれる「不溶性食物繊維」は、腸を刺激してお通じをよくします。水に溶ける特徴のある「水溶性食物繊維」は、里いもや昆布などに多く含まれ、腸内細菌のバランスを整えてくれます。
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脂質は料理に使う油、バター、マーガリンやマヨネーズのほか、肉や魚の脂肪にも含まれています。脂質は、「太る原因になるからあまりとりたくない」という人もいるかもしれませんが、力・体温のもとになるエネルギー源や、細胞膜の構成成分として働く毎日の生活になくてはならない大切な栄養素なのです。
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たんぱく質は、肉や魚介類のほか、卵、大豆、牛乳などに多く含まれる栄養素です。私たちのからだの筋肉や皮ふ、爪、歯、髪の毛などをつくってくれます。さらに、病気と戦う免疫抗体や、からだの働きを調節するホルモンなども、たんぱく質からつくられています。
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ビタミンは脂に溶ける脂溶性と、水に溶ける水溶性の2つに分けられます。野菜、いも、果物、穀物に多く、肉や魚介類にも含まれます。全部で13種類あり、それぞれ働きが違いますが、主に炭水化物やたんぱく質がエネルギーやからだの材料になるのを助けています。
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無機質は、牛乳などに含まれる「カルシウム」や、レバーやひじきなどに含まれる「鉄」など、食品ごとに含まれるものが異なり、ミネラルとも言います。その中でも健康を保つのに欠かせない16種類を「必須ミネラル」と呼び、骨や歯をつくる材料になったり、からだの調子を整えたりとさまざまな働きをします。
助け合って働く栄養素、まんべんなくとることが大事
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私たちがスポーツをしたり、勉強したり、からだが成長するのは、五大栄養素を中心にして、さまざまな栄養素が力を合わせて働いているからです。
バランスのよい食事をすることで、5人のヒーローたちの連携がいっそうよくなり、元気がチャージされ、からだの成長が促進されるのです。
栄養が不足したり偏ったりすると
ダイエットなどで極端に食事の量を減らす、特定の食品を食べない、または、好きな食品ばかりをずっと食べ続けるなどをしていると、からだにとりこまれる栄養素が不十分となり、偏ってしまいます。このような栄養バランスの悪い状態だと、成長不良や、風邪を引きやすい、肌荒れをするなど体調不良が起こりやすくなります。また、今は影響がなくても、将来、がんや糖尿病などの生活習慣病になりやすくなります。
1つの食品に含まれる栄養素は1つだけ、ということではなく何種類も含まれています。ただ、働きが同じ栄養素ばかりを食べていては栄養バランスがよいとは言えません。五大栄養素がそろう食品を組み合わせて、ヒーローたちがからだの中で活躍できるようにすることが大事です。
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小中学生のころは大切な成長期です。5人のヒーローのことを思い出して、いろいろな食品からまんべんなく栄養素をとるようにしましょう。