キユーピーみらいたまご財団
第8回「地域の居場所づくりサミット」オンラインで開催しました
2021.06.29
キユーピーみらいたまご財団
こんにちは。 公益財団法人キユーピーみらいたまご財団 事務局の髙田香代子です。
当財団では「地域の居場所づくり」と題して年に2回サミットを開催しています。昨年に続き、今回もオンライン開催となりましたが、200名以上のお申し込みがありました。
<第1部 助成事業説明・助成事業報告>
5月より理事長に就任した長南収(キユーピー現社長)の挨拶の後、財団事務局より2021年度助成事業と2022年度助成事業の方向性についてお伝えしました。
続いて2020年度の食育活動助成団体を代表して、東洋食品工業短期大学の稲津早紀子様より活動のご報告がありました。「“食”を科学する -発見しよう! “食”の魅力-」をテーマに、体験型学習を通して食の大切さやおもしろさを学ぶ場を提供されています。昨年から新型コロナウイルスの感染予防として重要視されている手洗いについて、「てあらいをかんがえる」科学あそびも考案されています。
園児が科学を学習することができるのか? と思いますが、「面白い、やってみたい、知りたい」を上手に引き出し、子どもが真剣に学ぶ姿に驚きました。身近な食が科学であり、食への魅力へと繋げていることが素晴らしいと感じました。
「てあらいをかんがえる」イベントの報告
<第2部前半 「教えて! 今の子ども達のこと 居場所のこと」オンラインミーティング>
最初に全国食支援活動協力会の平野覚治様から、全国の子ども食堂に食料を配布する仕組み「ロジハブシステム」を紹介いただき、全国30カ所のロジスティクス拠点を通じて現在1000以上の子ども食堂に食料をお渡しできるようになったとの報告がありました。その後実際の事例紹介として、ロジスティクス拠点の3か所から中継をつないで活動の様子や想いなどのお話がありました。
沖縄の社会福祉協議会の浦崎直己様からは、沖縄では多くの企業から商品の提供があるものの、流通コストが課題となっているとのお話。
大阪の「特定非営利活動法人くるる」の大西裕子様からは、コロナ下でお弁当の配布は行ってきたが、何とか人数制限をして食堂を開催した時の子どもの笑顔を見て、食事だけではない子どもの居場所としての大切さを感じたとのお話。
「信州子ども食堂」の青木正照様からはフードドライブ、フードバンク、フードパントリーの3本柱での活動を継続していくことや学生支援を行った様子を紹介、汗をかいて活動をすることでその輪が広がるとのお話をいただきました。
新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えない中、子どもたちのために多くの皆さんが、悩み、何とかしたい想いで活動されてきた様子を知ることができました。
<第2部後半 グループディスカッション>
第2部は16グループに分かれて交流会を実施しました。コロナの状況下で子どもたちに向き合い、よりよい支援方法を模索する多くの団体や活動する方々、また「このような状況だからこそ! 」と新たに支援活動を始めようとされている方も参加してくださいました。
【交流会での話 一部紹介】
・子ども食堂からお弁当配布等に切り替えたが、その数が150個から400個に増えた。有料だが子どもだけではなく家族にも提供している
・個別相談会をオンラインに変更したが、オンラインでは本当の姿がわからない
・子ども食堂からフードパントリー等の食料の支援をしているが、いつまで続けるべきなのか
・コロナ下で深くなった傷に対してどのように支援していったらよいのか
時間が30分程度しかなく、現状を話すだけで時間切れのグループもあったようです。このような機会に少しでも他団体の活動を参考に、解決の糸口を見つけることができるような時間調整と進め方の工夫が必要だったと反省もありますが、参加された皆さんに少しでもプラスになったことを願うばかりです。今後も皆さんの活動に寄り添い、お力になれるようこのような機会を設けていきます。皆さんのお話は現在の社会課題そのものです。
みらいたまご財団では、これらの社会課題に向き合い、食の課題解決に少しでも繋がるよう活動していきたいと考えています。
★第8回「地域の居場所づくりサミット」の内容の一部は当財団のホームページから動画でご覧になれます>>こちら