廃プラスチック削減の取り組み
2022.03.16
環境 その他
こんにちは。 キユーピータマゴ株式会社 生産管理部の島村克也です。
キユーピータマゴは、液卵・乾燥卵といった加工食品の原料から、茹卵・たまごサラダ・厚焼たまご・オムレツといったそのままおいしく食べていただける商品まで、多彩な商品ラインナップを持つ総合鶏卵加工会社です。
キユーピータマゴでは、2020年より液卵などの卵製品を入れるプラスチック容器をリサイクルし、リサイクルした再生品を使用する取り組みを開始しました。詳しくご紹介します。
商品の冷蔵・保管の様子
液卵などの卵商品をお得意先に運ぶために、使い捨てのダンボールではなく、通称「角ペール」というプラスチック容器に入れて、お届けしています。工場とお得意先を何度も往復する角ペール。当然、使用しているうちにヒビが入ってしまったり、欠けてしまったりと劣化していきます。劣化した角ペールは、燃料やリサイクル業者へ回収をお願いするか、または産業廃棄物として処分する以外の方法はありませんでした。
そこで、この劣化した角ペールをなんとかゴミにせず再利用できないか? と考え、角ペールの容器メーカーに相談を持ちかけました。
「どうにかして100%リサイクルさせたい! 」
当時は勉強不足で知りませんでしたが、世間ではこれを「循環」と呼び、レベルの高いリサイクル方法だったのです。
その後は、容器メーカーにご尽力いただき、劣化した角ペールを新品の角ペールに戻せないか? 強度は担保できるか? 回収方法はどのようにするか? 色調の調整等々、1年ほど検討・検証を繰り返し、使用量が一番多い青色の角ペールから一部の工場でテストを開始しました。約10ケ月間使用して「問題無し! 」という結果を得られたので本格的に循環をスタートさせました。
プラスチックのリサイクルは理論上12~13回が限界とされているため、安全を担保するために、キユーピータマゴでは角ペールのリサイクルの上限を10回までとしています。角ペールの購入状況を踏まえると、計算上は50年間「循環」させることができます。
そして思わぬ効果も生み出せたのです。角ペールの原料としてバージンプラを使用するより、リサイクル角ペールを原料として使用する方がCO2の排出量が少ないことが分かったのです!
最初は、「なんとかプラスチックゴミを削減したい! 」という想いで、取り組み始めたのですが、角ペールの「循環」を実現でき、CO2の排出量も減らせるという波及効果も得られ、非常に嬉しいです。
今後もキユーピーグループでは、商品容器包装以外でも、製造・流通でのプラスチック削減に向けた取り組みを行っていきます。