ビネガー(酢)の製造残さを牛の飼料に!

2023.06.15

資源の有効活用

社会 その他

こんにちは。 キユーピー醸造株式会社 五霞工場(茨城県猿島郡五霞町)の伊藤亮介です。

キユーピー醸造は、ビネガー(酢)の製造・販売を行うキユーピーのグループ会社です。

キユーピー醸造 五霞工場

私たちは「Vinegar Wonderland おいしさ・やさしさ・おどろきで豊かな食生活と健康を世界各国の人々にお届けします」2030年ビジョンに掲げて日々活動しており、事業を通して社会課題の解決に貢献するために、サステナビリティ活動にも積極的に取り組んでいます。

日本の社会課題の一つに、飼料自給率が約25%(2021年度)で、畜産物の生産において輸入飼料に頼らざるを得ない状況があげられます。過去10年間の推移を見ても横ばいの状況が続いています。
また近年の動向として、ウクライナ情勢に伴う穀物価格の上昇等の影響で、飼料価格が高騰しており、畜産業界の経営を圧迫しています。

キユーピー醸造では、今まで製造残さを堆肥の原料の一部として活用していましたが、
「飼料化にも取り組めば、微力ながら飼料自給率向上にも寄与する。」
「ビネガー(酢)で世界の食と健康に貢献したい! 」
「こだわりを持っているお酢だからこそ、発生した製造残さにもこだわりを持ちたい! 」
そんな想いで、飼料化に取り組みました。

取引のある牧場

キユーピー生産本部 環境対応推進チームに、キユーピーグループで取引実績のある飼料メーカーや牧場を紹介してもらい、栄養成分の分析や、実際に牛に給餌することが可能かテストを実施。その結果、飼料として採用が決まり「安定的に供給して欲しい」という、うれしい言葉をいただきました。

キユーピー醸造 五霞工場 発酵課のメンバー

飼料化にあたっては、残さの適切な分別管理や品質管理が必要です。五霞工場の発酵課の担当者を中心に、品質上問題ないものを安定供給するため、保管方法を工夫したり、効率よく集めて作業負担を減らす治具を作成したりと、創意工夫しながら取り組みました。

供給先への訪問や会話を通して、コロナ下で取引先の皆さんが受けた飼料価格高騰の影響をより実感し、「飼料化で資源を循環させることは、社会の役に立てる大切な取り組みなんだ」という想いをメンバーと共有することで、チームの士気も高まったように思います。

今後も、私たちにできるサステナビリティの取り組みを増やしていきます。

★キユーピー醸造「サステナビリティへの取り組み」もぜひご覧ください。 >>こちら

ページの先頭に移動する