生産者の想いのこもった「じゃがいも」を余すところなく活用します!
2023.10.04
資源の有効活用
社会 その他
こんにちは。 株式会社ポテトデリカ 齊藤 真寛です。
ポテトデリカは長野県安曇野市でポテトサラダを中心とした、長期保存ができるロングライフサラダを生産する会社です。
安曇野市は北アルプスの麓に位置し、そこから流れ出る湧水は日本名水100選にも選ばれています。大自然の恵みに囲まれたこの安曇野の地で約300名の仲間とともに北海道を中心とした全国の産地から仕入れたじゃがいもでおいしいポテトサラダを作り、全国のお客様にお届けしています。
北海道のじゃがいも畑にて
業務用のポテトサラダは主に居酒屋、レストラン、お弁当屋さんなどで使っていただいています。ロングライフサラダは袋を開ければすぐに食べられ、お家にストックができる利便性があるため、最近はスーパーマーケットやコンビニエンスストア、オンラインショッピングなどで個人のお客様にもご利用いただいています。
じゃがいもの未利用部分の飼料化への取り組み
ポテトデリカはキユーピーグループで一番多くじゃがいもを使用している会社です。私たちが使用するジャガイモはなんと1日50トン以上! これは、東京ドームの広さの畑で作ったじゃがいもをたったの3日間で使用している計算になります。農家の方が丹精込めて作ってくれた大量のじゃがいもを、あっという間に消費していますが、「大切なじゃがいもを余すことなく全てを使い切りたい」という想いから「未利用部分の飼料化」に取り組みました。
左:広大なじゃがいも畑 / 中:収穫を行うトラクター / 右:収穫したばかりのじゃがいも
液体飼料の製造設備と担当メンバー
我々が取り組む液体飼料(じゃがいもの未利用部分に乳酸菌を混ぜ合わせ、分解発酵させてつくる液体状の飼料)の生産量は、日々のじゃがいもの状態やポテトサラダの生産量によって変動しますが、その飼料を必要とする豚の数は一定です。「生産が不安定な液体飼料をどのように安定的に供給するか」ということに最も苦労しました。
最初は、この液体飼料を近隣の養豚場のみへ供給していましたが、最近では国産の安くて安全な飼料として県外にも販売しています。それでも繁忙期には、じゃがいもの未利用部分が多くなり、タンクが溢れてしまうこともありました。ストックタンクを増設してストックできる量を増やしたり、バイオガス発電にも使用してもらうなど、養豚以外の用途を広げる工夫をしています。液体飼料を使用いただいているあずみ野エコファームさん(長野県大町市)の川上社長からは「とても豚の食いつきがよく、肉質にも良い影響が出ている」と嬉しい言葉をいただきました。
以前は廃棄していたじゃがいもの皮や芽など、未利用部の飼料化に成功し、現在では100%活用を実現しています!
ポテトデリカのSDGs活動
節水、省エネの取り組みと合わせて「長野県のSDGs推進企業」に登録し、県内の他企業とともに継続的、発展的なSDGsを推進しています。現在、じゃがいも以外の野菜の未利用部は、肥料化して近隣のブルーベリー農園で使用していただいています。まだ全て活用できていませんので、100%活用をめざします。
この安曇野の自然と共生できる会社であり続けるために、エネルギーや水も大切に使う活動に絶え間なく取り組み続けます。
農家の方と収穫研修中の若手社員(左2人)
日本でも有数の自然に囲まれたポテトデリカは、その最高の恵みを今後も全国のみなさまに感じていただけるような商品づくりをしていきます。
主に業務用の商品を作っているので、ポテトデリカという名前が表に出る機会は少ないのですが、もし外食やお弁当でポテトサラダを見かけたらポテトデリカを思い出していただけるととてもうれしいです!