「そうそう子ども公民館」双葉地域を訪問~東日本大震災を振り返る~

2023.11.21

社会 その他

こんにちは。 コープ食品株式会社 営業開発部開発課(東北工場駐在)の葉室日奈子です。

半年ほど前に、マッチングギフト制度「QPeace」の支援先である「そうそう子ども公民館」(福島県 双葉地域)さんの活動報告会がありました。(4月ブログ

改めて、もっと多くの皆さんに東日本大震災直後のことを知ってもらい、いつか町を訪れてほしいという願いを込めて、先日訪問した現地(浪江町・大熊町・富岡町)の様子をお伝えします。

福島県内では浜通りの至るところに大津波が到来し、沿岸地域各所で壊滅的な被害を受けました。今回私が移動手段で使用したJR常磐線も、駅舎・線路・車体の流出や福島第一原子力発電所事故による避難指示の影響で、全線開通まで9年の歳月がかかりました。

左:常盤線の車窓から海の地平線が見えます / 右:東日本大震災の津波で駅舎・線路が流出した新地駅

「そうそう子ども公民館」の新山様と合流し、最初に浪江町の道の駅「なみえ」に向かいました。地元の新鮮な野菜や果物、海産物が並んでいて、農産業・水産業が少しずつ戻ってきていることを感じました。

道の駅「なみえ」に並ぶ野菜や海産物

次に浪江町立請戸小学校に行きました。沿岸から近い場所にあったこの小学校は、校舎が津波の被害を受け、現在は浪江町の震災発生から震災後の様子を伝える震災遺構となっています。

校舎跡の中には、当時の浪江町の各学校の賞状やトロフィー、鼓笛隊で使っていた楽器などが展示されていました。震災前はマーチングバンドや吹奏楽が盛んな学校も多く、他の地域と同じように地震や津波からの復興ができていたらと思うと、悔しい気持ちでいっぱいになりました。

震災遺構 浪江町立請戸小学校を訪問

その後「東日本大震災・原子力災害伝承館」「とみおかアーカイブ・ミュージアム」などを訪れ、複合災害の理解を深めました。

「東日本大震災・原子力災害伝承館」「とみおかアーカイブ・ミュージアム」を訪問

東日本大震災直後、津波の襲来や余震の影響で沿岸地域の各所が混乱している中、翌日3月12日の福島第一原子力発電所事故の発生により、近隣の各市町村は福島県内外へ大規模避難となりました。避難指示対象外の地域でも、広範囲で住民生活や各産業に暗い影を落としました。

今回8年半ぶりに現地を訪問し、町内全域が避難指示だったころと比べると、少しずつですが人が戻り、飲食店やスーパーの営業再開、JR常磐線の全線開通、福島県沖での漁業再開とやっと復興にむけた歩みが進み始めたと実感しています。

今後「そうそう子ども公民館」さん含め、地域住民の皆さんと地元の野菜や果物、海産物などを使って、食品会社だからこそできる「食育活動」、さらには地域のお取引先様との販売促進活動などができればと考えています。

QPeaceでの支援をきっかけに、関心を持ってくれる人が一人でも増えればと思っています。

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