宇宙の食卓とは? ~SPACE FOODSPHERE~

2023.12.18

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こんにちは。 キユーピー株式会社 研究開発本部 宮本哲也、萩原雄真、佐藤陽子、渡辺聡人です。

皆さんは将来、月に住みますか? それとも火星に住みますか?

今、宇宙開発は世界中で進み、2030年代には月面での居住、2040年代には火星への居住も現実的になるような計画がされています。

SPACE FOODSPHEREとは地球と宇宙の食の課題を解決する共創プログラムで、2030~40年代の宇宙生活を見据えた課題解決と、その技術を地上のビジネスへ応用することを目指しています。キユーピーはこのプログラムに参画し、主に「食生活を通してどう※QOLを改善するか?」という課題に取り組んでいます。

※ QOL(Quality of life):生活の質、人生の質、生命の質

月面での生活は、食事に関する一連のリソースが極限まで制限されます。そんな極限の環境下における食事の役割は、もはや単なる栄養補給ではなく、人と人とのつながりや楽しさを増幅することにありま。そのため、この取り組みでは4人以上のクルーが心身の健康を保ち、健全な人間関係を維持できることを食生活から支援することを目指しています。「一体それはどんな状態なのか?」、「食品だけでなく食生活をどう作り上げるのか?」という抽象的で数字にできない課題に向き合うため、IT企業・料理人・研究者など異業種異分野のメンバーとチームを組んで、日夜試行錯誤を続けています。

キユーピーはこれまで100年以上にわたり栄養面やおいしさを高めた商品をお客さまにお届けし、技術や知見を培ってきました。今までの商品開発だけでは到達できないゴールを目指すことで、宇宙でも地球でも「愛は食卓にある」を実現できると考えています。

宇宙だけではなく、気候変動による食資源の減少や、家庭環境の変化によるコミュニケーション不足など、地球上の食にまつわる社会課題に対しても、このプロジェクトで得られた知見を活用できると考えています。私たちは多様かつ急速に変化していく未来の食生活を創造していきます。

子どもの頃に宇宙での生活を夢見ていたのに、いつしか忘れていましたが、今、キユーピーにいながら、壮大な宇宙での生活を構築する取り組みに参加できて非常にわくわくしています。宇宙に関する仕事というと「趣味の延長で非現実的」と思われる方もいますが、宇宙と地球の未来の食生活を創るために本気で取り組んでいます!

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