出前授業「広げよう やさしい町」 ~ユニバーサルデザインを学ぼう~
2024.10.21
社会 その他
こんにちは。 株式会社キユーピーあい リラクゼーションチームの塩田大樹です。
私は視覚障がいがあり、目が見えません。全盲です。
キユーピーあいは、2003年12月にキユーピー株式会社の特例子会社※ として認定され、色々な能力を持った障がい者と健常者が共に働く喜びと自己成長を実感できる会社としてスタートしました。
※特例子会社とは・・・障がいのある方の雇用の促進、そして安定を図るために設立された会社のこと
今年も世田谷区桜小学校4年生の総合学習に講師として招待してもらいました。講師としてお話しするのは、今回で5回目です。(前回のブログ)
授業中の様子
まずは会社での仕事のこと、そして一人暮らしをしている日常生活についてお話ししました。洗濯や掃除はもちろん、料理も作ります。生活の中では自分で行うための、さまざまな工夫もありますが、周囲の方に協力をお願いすることもあります。
趣味のムックリの演奏を披露
その他、私の趣味についても紹介をしました。趣味からつながった友達もいますし、旅行にも出かけます。私にとっては日常で普通に行っていることが、子どもたちにとっては驚くこともあるようで、たくさんの質問を投げかけてくれました。授業の時間内に質問できなかった子どもたちは、控室まできて握手をしてくれました。
控室で握手
毎年の訪問を通じて、子どもたちだけではなく先生方からも声をかけていただくようになりました。今回は、桜小学校の先生、授業の調整をしてくださった学校支援コーディネーターの方からコメントをいただいたのでご紹介します。
4年生担任の先生からのコメント
塩田さんがさまざまな工夫によって想像以上に私たちと同じ生活を送っていることに「すごい! 」とクラス内で多くの驚きの声がありました。次の日、校外学習に行く道中では「点字ブロックだ! 」、「この道、意外とでこぼこしているよ! 」と口々に言っており、伝えきれないほど子どもたちの意識が変わりました。またお話を聞く機会を持ちたいです。
桜小学校 学校支援コーディネーターの方からのコメント
4年生は、周囲の人のことを思う心の大切さに気づき、よりよい社会づくりのために自分たちに何ができるのか、具体的に考える授業を行なっています。その一環として、障がいのある方の話を実際に聞いてイメージを持ってほしいという担任の要望を受け、ご縁あって塩田さんにお願いしました。塩田さんのお話はとてもわかりやすく、前向きな姿勢は子どもたちの心に響いています。
私は会社での業務の他にDEI推進プロジェクトチームの一員として、社内向けの「心のバリアフリー研修」を進めています。これは誰もがいきいきと活躍できるキユーピーグループを目指す意識改革の一環です。桜小学校では子どもたちが自発的に「心のバリアフリー」につながる活動をしているように思いました。
この子たちが大人になった時には、誰もが暮らしやすい社会が広がっていることを願っています。