国内初! キユーピーが挑戦する100%再生PETボトルの裏側と未来への挑戦 〜2024年日本パッケージングコンテスト受賞〜

2024.10.25

社会 その他

資源の有効活用

こんにちは。 キユーピー株式会社 研究開発本部 包材開発チームの田 真宏です。

この度、「2024年日本パッケージングコンテスト」において、キユーピー テイスティドレッシングが国内調味料として初めて100%再生PET樹脂ボトルを採用したことが評価され、包材メーカーのメビウスパッケージング株式会社と連名で「食品包装部門賞」を受賞することができました。

2024年日本パッケージングコンテスト表彰式。仲間と共に挑んだプロジェクトが評価され、とても嬉しく、誇りに思う瞬間

再生PET樹脂とは、市場から回収された主に飲料用PETボトルを再資源化したものです。キユーピー テイスティドレッシングおよび機能性表示食品ドレッシングの両シリーズ全品に採用することで、年間約460トンの新たなプラスチック使用量を削減できる見込みです。

この取り組みを実現するために、安全性や機能性の検証を継続して行ってきました。飲料分野では再生PET樹脂の使用実績がありますが、調味料は食用油や食酢(酸性食品)など幅広い原材料が含まれるため、調味料に特化した検証が必要でした。また、従来のボトルと同等の機能性を維持できるかについても繰り返し評価を行い、2021年6月には再生PET樹脂30%、2023年8月には100%の採用を実現しました。

キユーピーが大切にしているモノづくりの考え方として「品質第一主義」があります。再生PET樹脂の採用によって品質が従来品に劣ることがないよう、社内の関係各部署や包材メーカーと慎重に検証を進めてきました。現在は、他のシリーズの市販用ドレッシングにも再生PET樹脂の使用を拡大しているところです。

この取り組みのゴールは、再生PET樹脂を使用することだけではありません。次の目標は、ドレッシングボトル自体を再資源化することです。現時点ではプラスチックごみとして処理されているドレッシングボトルが、再びドレッシングボトルとして生まれ変わる「ドレッシングボトルtoドレッシングボトルの水平リサイクル」を社会に導入することをめざし、業界全体と協力しながら回収実験や洗浄テストを進めています。

キユーピー テイスティドレッシングなど計12品に採用している、100%再生PET樹脂を使用したリサイクルボトル

さて、キユーピーのモノづくりの考え方についてお話ししましたが、私は中途入社で包材開発チームに加わってからまだ2年ほどです。仕事には徐々に慣れてきたものの、知識やスキルの面ではまだまだと感じることもあり、毎日が学びの連続です。そんな中で、今回のプロジェクトを通じて、生産、品質保証、営業など、さまざまな部署のメンバーと協力するたびに、キユーピーの「品質第一主義」が全社に深く根付いていることを実感しました。これは私にとって、非常に貴重な経験となりました。また、この賞を受賞したことで、社内の人たちから声をかけてもらう機会が増え、仲間がさらに増えたことを感じています。これが励みとなり、より一層前向きな気持ちで仕事に取り組めるようになっています。

上司やチームメンバーに恵まれ、最近では自分のキャリアについて改めて考える時間を持つことができました。これまであまり意識してこなかった「自分が本当にしたいこと」や「なりたい姿」に真剣に向き合い、それを実現するために今何をすべきかを意識するようになってきています。

これからも、たくさんの仲間と一緒に、自分の存在感を発揮しながら「人にも環境にも優しい容器」の開発に情熱を注いでいきたいと思います。

日々の業務は学びの連続。「品質第一主義」を胸に、チームと共に未来の容器開発に挑戦しています

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