研究・調査
19/11/05
No.91
卵に関する認識やトレンドの分析調査
「たまご白書2019」を公表卵をおいしいタンパク質として摂取
キユーピー株式会社は、卵加工品を手掛けるグループ会社のキユーピータマゴ株式会社(本社:東京都調布市、代表取締役社長:齋藤 謙吾)と共に、「いいたまごの日※1」(11月5日)に合わせ、「たまご白書 2019」を公表します。「たまご白書」は、卵に対する認識や食べ方、トレンドを分析した調査報告です。卵に関する正しい知識の啓発や卵料理の楽しみ方の提案につなげていきます。2017年に第1回目の調査結果を公表し、今回が3回目です。
※1 卵という食材の素晴らしさを再認識するために、2010年に一般社団法人 日本養鶏協会が制定。
国際鶏卵委員会が公表した、2018年の日本人1人当たりの年間鶏卵消費量は337個と2017年に比べ4個増え、メキシコに次いで世界で2番目の消費量です。今回の調査結果から、卵は、おいしく手軽な食材としてだけでなく、健康に欠かせないタンパク質として食べられていることが分かりました。
キユーピーは、第9次中期経営計画(2018年12月~2021年11月)において発表した「サステナビリティ目標※2」の中で、サラダとタマゴのリーディングカンパニーとして「健康寿命延伸への貢献」を掲げ、タンパク質を摂取するために卵の消費量アップを推進しています。今後も、卵の正しい知識の啓発や、卵料理の楽しみ方の提案を続けていきます。
①卵はおいしいタンパク質として摂取
「タンパク質は特に意識して摂っていない」と回答した人は、33.3%にとどまることから、タンパク質は健康的な食生活に欠かせない栄養であると一般的に認識されていることが示唆されます。その中で、「タンパク質を摂るために食べている食材」について尋ねたところ(複数回答可)、肉(55.1%)に次いで卵(48.0%)が2位となり、魚(41.9%)や豆類(38.9%)より高い結果となりました。
年齢別に見ると、タンパク質を意識して食べている人が多い60代で、卵を摂取している人が多いことが分かりました(資料1)。卵は加熱しても硬くならないため、高齢者でも食べやすいタンパク質として好まれていることが推察されます。
資料1 タンパク質を摂るために食べている食材・食品(複数回答可)
さらに、「タンパク質を摂るための食材・食品」として卵を食べる理由を尋ねた(複数回答可)ところ、「おいしいから」(58.3%)が最も多くなりました。その他、「調理しやすいから」「安いから」「どこでも買えるから」「どんな料理にも合うから」という理由が上位に並びました。卵は手軽に摂れるおいしいタンパク質として、食べられていることが分かります。
しかし、卵の「タンパク質の吸収率が高い」(11.4%)という事実はまだ認知度が低いことも分かりました(資料2)。スコアの高い乳製品(13.0%)や豆類(12.5%)よりも、卵は体内でのタンパク質利用効率が高い食品です。今後、卵のタンパク質利用効率の高さを啓発し、健康的な食生活に卵を加えることを提案していきます。
資料2 タンパク質としての食材・食品の摂取理由(複数回答可)
②好きな卵料理1位は「目玉焼き」。年齢が高くなるほど好きな人が多い
好きな卵料理を選ぶ問い(複数回答可)では、「目玉焼き」(71.1%)、「炒飯」(67.5%)、「ゆで卵」(66.4%)、「オムライス」(66.3%)が上位になりました。その中でも、「目玉焼き」「ゆで卵」のような、卵そのものを味わう料理は、年代が高くなるほど好まれている傾向がありました。
また、甘い卵焼き(表中の「厚焼き卵(甘い)」)と甘くない卵焼き(表中の「だし巻き卵(甘くない)」)を居住地域別で比較すると、甘い卵焼きは中国地方や九州・沖縄地方で好まれ、甘くない卵焼きは近畿地方や四国地方で好まれる傾向がありました(資料3)。卵焼きの好みの味は、居住地域で差が出ることが推察されます。
資料3 好きな卵料理(複数回答可)
③卵料理を店舗で購入する理由は「自宅で作るよりおいしいから」
卵料理の中食利用について調査したところ、「卵サンド」「温泉卵」は、家で作る人より中食を利用する人が多いことが分かりました(資料4)。
資料4 卵料理の購入場所(複数回答可)
「卵サンド」について、中食利用の理由を尋ねたところ(複数回答可)、「外出先で手軽に食べられるから」(32.1%)、「自宅で作るより、買ってきた方がおいしいから」(28.9%)という結果でした(資料5)。
「卵サンド」以外の卵料理の中食利用の理由も、「自宅で作るより、買ってきた方がおいしいから」という回答が多く、卵料理は買った方がおいしい、と考える人が多いことが推察されます。また、「自宅で作ると時間がかかるから」「自宅で作ると手間がかかるから(ゴミが出る・洗い物が出る)」という回答も多く、中食の手軽さが支持されていることも示唆されます。
資料5 卵料理の中食利用理由(複数回答可)
【調査方法の概要】
■調査手法: インターネット調査
■調査期間: 2019年8月29日(木)~8月30日(金)
■調査対象: 全国 20~69歳の男女 合計2,060人
調査結果は、10歳刻みの性年代別人口構成比から算出した係数を実回収数に乗算し、実際の市場ボリュームに合わせてスコアを反映しています(ウエイトバック集計)。
■基数:2,060人(ウエイトバック後)
男性20代:162人 女性20代:157人
男性30代:203人 女性30代:199人
男性40代:239人 女性40代:235人
男性50代:198人 女性50代:200人
男性60代:227人 女性60代:239人
印刷時には、PDFデータをご利用ください。