研究・調査
21/05/11
No.45
社会課題の解決と、「食」の新たな可能性を切り開く
オープンイノベーションで、アイデアの幅を広げ、 社会実装を加速する。「kewpie Open Innovation 2021」を始動
2021年5月11日(火)から2つのテーマでアイデアを募集
キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:長南 収、以下キユーピー)は、日本最大級のオープンイノベーションプラットフォームAUBA(アウバ、以下AUBA)を利用して、社会課題の解決を図りながら、「食」の新たな可能性を探ることを目的に、5月11日(火)から2つのテーマでオープンイノベーションによるアイデア募集※1を開始します。
※1 「kewpie Open Innovation 2021」 https://eiicon.net/about/kewpie-oi2021/
共創プロジェクトを担当する研究開発本部のメンバー
共創プロジェクト始動の経緯とそれによって実現したいこと
食品業界では現在、食品ロス低減やプラスチック削減などの食にまつわるさまざまな社会課題があります。キユーピーグループは、これらの社会課題に向き合いながら、多様化する価値観やニーズに応える努力を続けています。その方法として、これまでは主に、自社が保有していない技術や足りない分野を他社に補完してもらう形で進めてきました。今回、そこから一歩踏み出して、アイデア段階から、さまざまな業界のパートナー企業と“新たな食の可能性”を探るため、共創プロジェクト「kewpie Open Innovation 2021」を始動することにしました。
本プロジェクトを担当する研究開発本部のメンバーは、イノベーション推進の中枢を担う仙川キユーポート(東京都調布市)を拠点に、国内外の幅広いパートナーと連携しながら、日々研究開発に取り組んでいます。この共創プロジェクトを始動させることで、アイデアの幅を広げながら社会実装を加速させ、社会課題の解決と新たな食生活・食文化の創造を目指します。
共創プロジェクト「kewpie Open Innovation 2021」の概要は以下の通りです。
▽募集テーマ
(1)食品ロスを解決する食品未利用部の活用
食品加工の工程で発生する野菜や卵(キャベツの芯、キャベツの外葉、レタスの外葉、ジャガイモの皮、卵の殻)の未利用部をより効果的に有効活用することで、新価値創出と食品ロス低減に取り組みたいと考えています。例えば、キャベツの芯や外葉には、普段食べている部位とは機能や量が異なるファイトケミカル(紫外線や外敵などから身を守るために植物が作り出す成分)が存在することが分かっています。
資源を再利用するというだけではなく、このような素材の価値を最大限に生かしながらも、食品ロスを低減できるような取り組みを目指しています。
■求めるパートナーとの共創例:
①新たな食品開発の技術・アイデア
野菜や卵の未利用部を活用した新商品アイデアや未利用部の価値を高める加工技術
《例:子ども・ベビー向け食品、機能性表示食品、ペットフード、サプリメント、発酵食品、食品素材加工技術(シート化、ペースト化、粉末化)など》
②食以外の新たなプロダクトや素材開発の技術・アイデア
野菜や卵の未利用部を活用した食以外の商品や素材に生まれ変わらせるアップサイクルの仕組み・技術・アイデア
《例:食品包装材、工業製品の原料(繊維・染料など)、安全・安心な玩具・食器、肌に優しい石鹸・洗剤など》
■テーマ(1)に関するキユーピーの強み・提供可能なリソース:
・野菜や卵の未利用部の供給
・ドレッシングなどの調味料を中心とした食品加工技術
・育児食~高齢者食、内食・中食・外食といった幅広い市場へのアプローチ
・商品・技術開発に必要な専門家とのネットワーク
(2)ドレッシングを通じた新たな食生活の創造※2
ライフスタイルが日々変化する現代社会において、食の在り方も多様化しています。そのような中で、キユーピーの強みであるドレッシングを調理に活用してもらうことで、さらにおいしく・健康的な料理を、たやすく楽しんでもらえると考えています。
ドレッシングの新たな可能性を追求することで、家庭内での調理課題を解決し、新たな食の楽しみ方を普及させることを目指しています。
※2 本テーマでの募集は「食品に関わる技術・アイデアのみ」となります。健康促進などの機能性素材の技術・アイデアは本テーマでは対象外となります。
■求めるパートナーとの共創例:
①ドレッシングによる新たな食の楽しみ方のアイデア
ドレッシングを調理に使うことで、野菜をより多く摂取するきっかけを作るなど、食をより簡単に、健康的に楽しむプロモーション手法やアイデア。
《例:食育サービスとの連携、フィットネスなどのヘルスケア関連との連携、家庭菜園アプリとの連携、時短調理などの新しい調理方法の普及・プロモーション手法など》
②“ドレッシング2.0”を目指す、ドレッシングの新スタイルを開発する技術やアイデア
既存の“液体のカタチ”に留まらない形状・形体(固体・粉末など)での新たなドレッシングの提供アイデアやそのための技術。他の食材・商品にて活用されている素材加工技術や製造技術の応用による、調理に活用しやすい新規ドレッシング形状、ドレッシングの汎用性が高まるような技術。
■テーマ(2)に関するキユーピーの強み・提供可能なリソース:
・ドレッシングシェアNo.1と市場売上No.1商品を保有する商品開発力
・調味料や調理食品に関する食品加工技術
・育児食~高齢者食、内食・中食・外食といった幅広い市場へのアプローチ
▽募集期間
2021年5月11日(火)から2021年8月8日(日)まで(90日間)
▽応募方法
下記エントリーページにて、随時、活用アイデア・技術を募集します。
キユーピー×AUBA「kewpie Open Innovation 2021」エントリーページ
https://eiicon.net/about/kewpie-oi2021/
【本プロジェクトの担当者からメッセージ】
研究開発本部
グループR&D推進部
研究企画チーム
萩原 雄真
これまでキユーピーの研究開発本部では、社内で生まれたアイデアに対して足りない知見や技術を補う形のオープンイノベーションを主に行ってきました。しかしながら、私たちを取り巻く環境は大きく変化し、ライフスタイルや価値観、食ニーズが多様化するとともに、食にまつわる社会課題の解決は急務となり、食品メーカーに求められる取り組みも多岐にわたります。そこで、これからはアイデアを創出する段階から社外の知見を取り入れることで、このような変化に柔軟かつ迅速に対応できるのではないかと考え、新しいオープンイノベーションのやり方にチャレンジすることにしました。
業界を問わず、これまで出会ったことのないようなコミュニティの皆さまと一緒に、未来を見つめて、共創する機会を楽しみにしております。お互いが保有する強みを発揮しながら可能性を広げ、“ありたい未来の価値”を創出するために、「掲げたテーマに本気でどう取り組むべきか」を共に考えてくださる皆さまのご応募をお待ちしております。
印刷時には、PDFデータをご利用ください。