キユーピーアヲハタニュース
2004/06/15 No.32
★環境報告書

新中期経営計画の新たな活動目標を設定
「2004年版環境報告書」を作成

2006年11月までにグループを含む38工場でゼロエミッションを達成

 キユーピーは、昨年に引き続き、2003年度(2002年12月〜2003年11月)のキユーピー株式会社の単体を対象とする「2004年版環境報告書」を作成し、6月15日(火)から社外へ配布します。
 新中期経営計画における新たな活動目標を掲げ、今年から新たに、「『品質』へのこだわり」、「社会的取り組み」についても掲載しています。
 今年は「卵殻・卵殻膜の用途拡大」を引き続き推進し、またドレッシングのなかで販売量の多い「ドレッシング200ml」容器の軽量化を実施します。

約100個分の卵殻から剥離した卵殻膜を集めたもの(乾燥前の状態)

 キユーピーは、環境に対する取り組み姿勢や実績、活動内容を社内外に幅広く理解していただくために、2001年6月以来、毎年、環境報告書を発行しています。昨年は、報道関係者、官公庁、消費者団体、お取引先等を対象に約6,000部を配付し、添付のアンケートへの回答を含め、さまざまなご意見やご提案をいただくことができました。
 以下に「2004年版環境報告書」の概要についてまとめました。

【環境報告書の対象範囲】
エネルギー消費、廃棄物排出、大気汚染防止・水質汚濁防止等にかかわる実績について、生産8工場のデータを集計し記載しました。環境保全の取り組み内容に関しては、研究開発部門、生産部門、販売・物流部門、管理部門における取り組み内容も含めて記載しています。
対象期間:2002年12月1日〜2003年11月30日
データについては上記期間で集計していますが、取り組み内容については、2004年4月までを記載しています。

【内容】
新たな「環境理念」について(3ページ)
新中期計画(2003年12月〜2006年11月)で、「グループのめざす姿」を掲げ、そのための行動理念を策定し、具体的に「人材理念」「品質理念」「環境理念」の3つを定めました。

卵殻・卵殻膜の用途拡大(7〜8ページ)
卵殻を原料としたチョーク「コッコチョーク」を九州のベンチャー企業「グリーンテクノ21」と共同で商品化しました。
また、卵殻膜をパウダー状にして繊維に付着させた新素材を使用した肌着や子供服などを「キユーピッドのたんじょう」というブランドで、出光テクノファイン、伊藤忠、クラボウ、キユーピーの4社共同で展開していきます。

ドレッシング200mlのガラス瓶の軽量化(10ページ)
→別紙「ニュースリリースNo.31参照」

前中期経営計画の環境目標達成状況(20ページ)
7つの目標のうち5つは達成。しかし、「生産廃棄物発生量の20%削減」、「エネルギー使用量の3%削減」については未達成でした。商品構成の変化によるもので、具体的には卵加工品の、ゆで卵、目玉焼き、3分たまご等エネルギーを大量に使用する商品が増加したことが原因です。

今中期計画の活動目標(21ページ)
(1) グループ会社を含む全76工場中、半数の38工場でゼロエミッション、残りの38工場は再資源化率80%以上を達成をめざします。
(2) キユーピー8工場は引き続きゼロエミッションを維持。
今年の5月末時点で生産部門ではキユーピーの8工場を含めて21工場がゼロエミッションを達成しています。
キユーピーではゼロエミッションを「埋立処分ゼロ・単純焼却ゼロ(焼却する場合でも廃熱利用を行う)で、廃棄物を100%再資源化すること」と定義しています。

環境会計(26ページ)
2003年度の環境保全にかかわる費用は1,370,471千円(2002年度1,227,039千円)です。直接経済効果は624,344千円(2002年度619,840千円)で、このうち、卵殻と卵殻膜の売上高が約4億円になります。今後は卵殻・卵殻膜の高度利用をさらに推進し、直接経済効果の増額をめざします。

「品質」へのこだわり(28〜29ページ)
今回から新たに記載しました。新たに定めた「品質理念」と、キユーピースペック、FAシステムと連動したトレーサビリティシステムを紹介します。

社会的取り組み(30〜33ページ)
環境省の「環境報告書改正ガイドライン」を参考に、社会とのかかわりと従業員とのかかわりの2つにわけて新たに記載しました。お客様相談室の活動、食生活関連ビデオ配布事業、「オープンキッチン」と呼ばれる工場見学の実施(年間9万人のご来場者)、グループ倫理行動規範の制定などについて触れています。

 なお、次回の環境報告書は2005年の春に発行を予定しております。