キユーピーアヲハタニュース
2005/11/28 No.50
★新容器

作りたてのおいしさを長く保持
キユーピーハーフなどに
世界初の機能性新容器「酸素吸収ボトル」を採用

12月から本格的に出荷

 キユーピーは、軟質ボトルでは世界で初めての機能性新容器「酸素吸収ボトル」をキユーピーハーフなどのマヨネーズタイプに採用します。
 現行のボトルは、ポリエチレンの間に酸素バリア層をはさみこんだ多層構造になっていますが、わずかに酸素が透過していました。今回採用する新容器は東洋製罐株式会社と共同開発したもので、酸素バリア層の間にさらに酸素吸収層をはさみこんでいるため、外部から透過してきたわずかな酸素も吸収し、容器内部に透過させない機能があります。今までよりも格段に高い酸素バリア性があり、作りたてのおいしさが長く持続します。したがって、賞味期間を今までの7ヵ月から10ヵ月に延長することが可能になりました。
 採用するマヨネーズタイプは「キユーピーハーフ」「キユーピークオーター」「キユーピーゼロ ノンコレステロール」の3品目で、12月から本格的に出荷していきます。


キユーピーハーフのおいしさの経時変化
図1 キユーピーハーフのおいしさの経時変化
(マヨネーズ専門パネルがおいしさを0〜5点で評価)


1.酸素との戦い
 マヨネーズおよびマヨネーズタイプのおいしさが低下する大きな原因が、酸化です。そこで、1925年のマヨネーズ発売以来、酸化をいかに防ぐかに注力してきました(表1)。


表1 マヨネーズの酸素との戦い
1925年 キユーピーマヨネーズ発売 日本初のマヨネーズ。
1926年 真空ミキサー導入 乳化工程で、マヨネーズの中に空気が入り込むことを防ぐ。
1958年 ボトルタイプのマヨネーズ発売 便利である反面、ポリエチレン単層ボトルのため酸化に弱かった。
1972年 多層ボトル採用 ポリエチレンの間に酸素バリア層をはさみこんだ多層構造にしたことで、酸素バリア性が向上した。
1988年 アルミシール導入 ボトル口部からの酸素の浸入を遮断。
1998年 窒素置換実施 ボトル口部に残る空気を窒素に置換。
2002年 おいしさロングラン製法導入 植物油の中にわずかに残る酸素を除去。おいしさを長く維持できるようになった。


多層ボトル
図2 多層ボトル
3層構造のボトルの図。ポリエチレンの間に酸素バリア層を
はさみこんである。機能が同じ5層構造のものもある。


2.酸素吸収ボトルの開発と特長
 「キユーピーハーフ」「キユーピークオーター」「キユーピーゼロ ノンコレステロール」といったマヨネーズタイプは、カロリーを低減するためにキユーピーマヨネーズよりも植物油の配合量を少なくしてあります。そのため、「おいしさロングラン製法」の効果が小さく、外部から酸素バリア層を透過してくる微量の酸素の影響を強く受け、酸化が徐々に進行していく傾向がありました。
 そこで、ボトルの酸素バリア性をさらに高めようと検討し、今回採用に至ったのが「酸素吸収ボトル」です。この「酸素吸収ボトル」には酸素バリア層の間に酸素吸収層をはさみこんであり(図3)、従来よりも酸素バリア性が格段に高く、常温で1年間完全に酸素を遮断する能力があります。
 作りたてのおいしさが長く持続するため、今までよりもいっそうおいしいマヨネーズタイプを召しあがっていただけます(図1)。また、賞味期間も今までの7ヵ月から10ヵ月に延長することが可能になりました。


現行多層ボトル 酸素吸収ボトル
図3 現行多層ボトル(5層構造の場合)と酸素吸収ボトルの構造模式図


【参考】
「キユーピーハーフ」 カロリーがマヨネーズの半分
「キユーピークオーター」 カロリーがマヨネーズの1/4
「キユーピーゼロ ノンコレステロール」 コレステロールがゼロで、しかもカロリーがマヨネーズの半分


なおキユーピーマヨネーズは、「おいしさロングラン製法」の導入によりボトルタイプの賞味期間は10ヵ月間になっています。

キユーピーハーフ