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キユーピーアヲハタニュース

2010/8/20 No.62

★学会発表

<高齢者介護現場における酢使用の評価>

「三杯酢のジュレ」の使用感と
胃を動かすことへの影響を調査しました

9月3日(金)第16回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会で発表
 キユーピー株式会社は、日本歯科大学と共同研究で実施した、「三杯酢のジュレ」の使用感と機能に関する評価を第16回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会(朱鷺メッセ:新潟コンベンションセンター/新潟市)で発表します。
 一般的に調味料として酢を用いた食品は、食事にアクセントを与え、食欲増進につながるといわれています。また、酢の物や酢飯に代表されるように酢を用いたメニューは多数あります。しかし、酢には揮発性があり、むせやすいという特徴があるため、高齢者介護の現場では敬遠されがちな調味料です。そこで、今回揮発性の高い酢酸の濃度を下げた「三杯酢のジュレ」を開発し、高齢者介護の施設における使用感と胃電図を用いて胃の動きに与える影響を調査しました。

 使用感については、酢がむせるという理由から調味料としての酢を使用していない要介護の高齢者18名に「三杯酢のジュレ」を用いたメニューを摂取してもらい、むせることなく摂取可能か確認しました。その結果、むせることなく好んで食べられる傾向がみられました。さらに「三杯酢のジュレ」は食前にそのまま摂取すると食欲を喚起させる可能性も示唆されました。
 胃の動きへの影響は、胃腸障害のない健康成人2名に、「三杯酢のジュレ」を摂取してもらい、その前後の胃の動きを胃電図で確認しました。比較対照として、水摂取の前後についても同様の確認を行った結果、「三杯酢のジュレ」を摂取した後は摂取前と比較し変化がみられ、胃の動きに対する影響を与える可能性が示唆されました。
 以上より、「三杯酢のジュレ」はむせにくい酢の調味料として高齢者のメニューの幅を広げる有用性と食欲喚起につながる可能性があると考えられます。