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キユーピーアヲハタニュース

2014/4/30 No.29

★食生活総合調査

<2013年度 キユーピー 食生活総合調査>

20〜59歳既婚女性の意識調査結果
自らの調理に満足する主婦が増加
惣菜もひと手間加えれば「手作り」と認識

 キユーピーは、1989年(平成元年)から毎年、「食生活総合調査(※1)」を実施しています。2013年度は20〜59歳の既婚女性を対象として、主婦層の調理における行動と意識について調べました。前回(2010年度)の調査結果と照らし合わせてその傾向と変化を分析したところ、(1)調理に満足する主婦増加の兆し、(2)調理時間の短縮傾向 (3)調理技術低下の兆し、が見られました。また、調理に関する意識を探る設問からは (4)個食時は簡便を重視する (5)惣菜にひと手間を加えるだけで「手抜き」の罪悪感が軽減される、といった実態が明らかになりました。
※1 食生活総合調査は、食生活の実態や傾向をつかむことを目的に、キユーピーが毎年実施している調査です。「シニア」「主婦」「単身者」の3つの対象に対して、毎年順番に調査を行っています。

(1) 自らの調理に満足する主婦が増加

 「ふだんの調理の総合的な満足度」について尋ねる問い(自分の気持ちに近いものをひとつだけ選択)に対する回答から、2010年に比べて「非常に満足している」「まあ満足している」の総数が増加していることがわかりました。
資料1 調理の総合的な満足度


資料2 調理にかけた時間

(2) 調理時間の短縮傾向

 自ら調理した食事において、「調理にどのくらいの時間をかけたか」を尋ねる問い(調理開始から食卓に並べるまでの時間を記入)に対する回答から、2010年に比べて全体的に時間が短縮傾向にあることがわかります。
 また、平日と休日を比較すると、朝食・夕食の調理時間に大きな差がないことから、生活パターンと調理時間の相関性が低いことが伺えます。


(3) 調理技術に低下の兆し

 調理をする主婦に「例に挙げた調理行動のうち、できること・日常的に行っていること」を尋ねる問い(複数選択可)に対する回答から、2010年に比べてすべての項目において数値が減少しており、調理技術が低下傾向にあることがわかります。
 また、調理工程に関する項目(グラフ内★)のポイントが減少していることから、調理の簡略化や加工食品の活用が習慣的に行われていることが推察されます。
資料3 調理行動のうち、できること・日常的に行っていること


(4) ひとりの食事は簡便を、家族にはおいしさや健康を重視

 「食事を準備するときに重視すること」を尋ねる問い(複数選択可)に対する回答では、自分だけの食事と家族そろっての食事とで、重視する項目に大きな違いが見られました。
資料4 食事を準備するときに重視すること
 自分ひとりの食事では、調理の簡便志向や節約志向が顕著になる一方、家族そろっての食事では、「おいしいこと」や「健康への配慮」など家族を気遣う項目が上位を占めました。さらには、食卓の品数・彩り・ボリュームなど多くの項目におけるポイントが伸長しています。これらのことから、食事の準備をする際に、食べ手によって主婦が重視する項目とその優先順位が大きく変化することが見て取れます。


調理実態 (5) ひと手間を加えることで「手抜き」の罪悪感が軽減

 夕食の調理を想定して、「手作りだと思うもの」「家族に対して手抜きに対する罪悪感があるもの」「家族に対する食事として出したことがあるもの」を尋ねる問い(複数選択可)に対する回答では、市販の専用調味料を活用した料理や、惣菜を食卓に並べる際の意識が浮き彫りになりました。
 例えば、同じ袋入りインスタントラーメンを使った調理でも、「野菜炒めをつくってのせてタンメンにする」場合は手作りだと思う人が32.9%いたのに対し、「ネギやメンマなどのトッピングをのせた」ときは20.6%にまで減少しました。 また、「惣菜のカツを買ってきて、卵でとじてカツ丼にした」では、手作りだと思う人が23.9%、実際に家族に出したことがある人が29.6%と、“惣菜のカツ”を調理する際の食材のひとつと認識し、活用している様子が見て取れます。
 これらのことから、加工食品や惣菜に“自分でひと手間を加えること” が手抜きの罪悪感を低減する後押しとなっていることが想像されます。
資料5 「手作りだと思う料理」「手抜きの罪悪感がある料理」

   《まとめ:調査結果から》
 主婦の調理実態を2010年からの変化で捉えると、調理時間は短縮の傾向にあり、さらには調理技術も低下する方向にあります。しかし、こうした実態から受ける印象に反して、調理に満足している主婦は増加傾向にあります。また、調理に関する意識を探ってみると、簡便意識が根底にありつつも、家族のためにおいしいもの・健康によいものを食卓に出したいという想いがあることが見て取れます。また、惣菜にひと手間加えて「手作り」と認識するなど、時間不足やスキルの低下を、加工食品や惣菜で補いながら工夫し、手抜きの罪悪感を低減している姿が見えてきました。これらの背景には、生活様式や働き方の変化はもちろん、加工食品や惣菜の品位向上、調理器具の発達などさまざまな要素があると考えられます。全体として簡便調理の傾向はあるものの、現代の主婦は場面や食べ手に応じてメリハリをつけながら、自分にあった商品を上手に取り入れて調理していることが推察されました。
【調査方法の概要】
■調査手法 インターネット調査
■調査対象 20〜59歳の既婚女性、全国(日本在住)
■有効回収数 : 1200人(回収ベース)
20〜29歳: 93人、30〜39歳:346人
40〜49歳:370人、50〜59歳:391人
■調査期間 2013年11月8日〜11月11日