水資源の持続的利用
水資源の持続的利用の考え方
水は、人々の生活やさまざまな産業にとって欠くことのできない貴重な資源です。
キユーピーグループでは、商品の原料になる農作物や生産工程における洗浄・冷却などに多くの水を使っています。
事業を継続するために、水は限りある貴重な資源と認識し、効率的な利用と取水・排水における環境負荷の低減に取り組みます。
水リスク・水ストレスの評価
キユーピーグループにおける水リスクについて、事業運営への影響を確認するため、世界資源研究所(World Resources Institute)のAqueductを⽤いて水ストレス(水需要の逼迫の程度)を評価しています。
国内における洪水・高潮による浸水リスクはハザードマップ、海外における洪水・高潮による浸水リスクはAqueductを通じて評価しています。
事業所数 | 洪水リスク | 高潮リスク | 水ストレス | |
---|---|---|---|---|
日本 | 71 | 26 | 4 | 0 |
中国 | 4 | 1 | 2 | 1 |
アジア | 4 | 2 | 1 | 0 |
米国・欧州 | 2 | 0 | 0 | 1 |
●ハザードマップ調べ ●Aqueduct調べ
水資源の効率的活用
キユーピーグループでは、製造方法の見直しや工程の改善を行い、効率的な水利用を促進し、水使用量の削減に取り組んでいます。
2023年度のキユーピーグループ工場の水使用量は、総量7,367千m3でした。
生産量1トン当たりの水使用量(原単位)は10.6m3となりました。
節水の取り組み
キユーピーグループは、人と環境にやさしい工場づくりの一環として、排水の高度処理システムを導入し、節水に取り組んでいます。
高度処理水の利用
デリア食品グループでは、生産工程での節水活動として、水使用量の見える化やデータ化を行い、現状把握、要因分析、対策により水使用量を最小限にする取り組みを行っています。
さらに旬菜デリ昭島事業所では、生産ラインからの排水の再利用を行うため、膜処理(RO)技術を活用した設備を導入し、排水から平均160トン/日の純水を再生して、加工場内トイレのほかに、樹木への散水、床の洗浄、屋根散水、空調設備の室外機冷却などに使用しています。
逆浸透膜(RO)ろ過装置
冷却水の有効活用
キユーピー醸造では、ビネガー生産時に使用した冷却水をそのまま工場外部へ排出せずに、別途温度帯の冷却水として使用することで冷却水の使用量削減を行っています。
過剰給水の抑制
サラダクラブでは、カット野菜の洗浄などで使用する水を常時給水から必要時給水に変更し、さらに過剰給水を抑制するなど管理を徹底することで使用量の削減を行っています。