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キユーピーアヲハタニュース

2013/6/20 No.27

★食生活総合調査

<2012年度 キユーピー 食生活総合調査②>

50〜79歳女性の意識調査結果<調理行動>

朝食と昼食を手作りしない60代増加、アレンジレシピで
手早く調理、下処理済みの食品・インスタント食品の利用増

 キユーピーは、1989年(平成元年)から毎年、「食生活総合調査」を実施しています。本リリースでは、2012年度に実施した、50〜79歳の未婚者以外の女性を対象とした調査の内容を報告します。この報告は、ニュースリリースNo.24(2013年6月14日発表)に続く2回目にあたり、シニア層の「調理行動」について掘り下げます。シニア層の「調理行動」には、(1)朝食・昼食で手作り減少、夕食では惣菜の利用増、(2)自分なりのアレンジレシピで、手早く調理する傾向、(3)下処理済みの食品・インスタント食品の利用増、などの特徴があることがわかりました。
 本調査のおもな結果は、「食事行動」、「調理行動」(本リリース)に続き、後日発表するリリースにて「買物行動」について触れる予定です。

調理行動(1) 朝食・昼食で「手作り」が減少傾向の60代

 「もっとも最近に食べた各食事の形態」を尋ねる問い(複数回答可)への回答を見ると、平日に「主に家庭で手作りしたもの」を食べた60代以上は非常に多く、朝食で約85%、昼食で約72%、夕食では約97%に上ります。
 しかしながら、2009年からの変化で捉えると、60代を中心に、平日の朝食・昼食ともに「手作り」の食事が減少傾向にあることがわかります。
資料1 平日の朝食・昼食・夕食の食事形態
 朝食では60代前半が2009年差で14.7%のマイナス、昼食では60代後半で19.6%のマイナスと、その傾向が顕著です。一方、60代で増加傾向にある形態は、「お湯を注いだり、レンジで加熱処理しただけで食べたもの」(平日朝食)や「調理せずにそのまま食べたもの」(平日昼食)、「市販の惣菜や弁当」(平日夕食)などが挙げられ、簡便志向が見て取れます。


調理行動(2) 自分なりのアレンジレシピで、手早く調理

 「ふだんの調理で重視していること」「ふだんの調理で実際に行っていること」を尋ねる問い(複数回答可)に対する回答を見ると、資料2 60代以上の調理重視項目・実施項目60代以上の対象者が最も重視し、最も実施している項目は「ありあわせの材料でメニューを考えて作る」であることがわかりました。

 また、2009年と比較して増加している項目は、「レシピは自分なりにアレンジする」「できるだけ時間をかけずに手早く料理する」の2つが顕著なほか、「ガスとレンジを使い分けるなどエネルギー効率よく調理する」「生ゴミの回収日を考えて生ものを調理する」「加工食品を上手に使って調理する」など、調理における効率化の工夫が目立ちました。


調理行動(3) 下処理済みの食品・インスタント食品の利用増

 「あなたのご家庭では以下にあげる食料品をどの程度利用していますか」という問いに対する回答を見ると、「使わない」を除く「よく使う」と「たまに使う」を合計した“使っている食品”は、60代以上で使用割合の高い順に「生の果物」「食パン、フランスパン」「海藻類(海苔、わかめ、昆布など)」と続きます。

 上位は素材もしくは素材に近い食品が大半を占めますが、20位以内に視野を広げてみると、「菓子パン、調理パン」「市販のおにぎり」など調理済みの食品がランクインしていることがわかります。
 2009年と比較して伸びが大きく特徴的な食品は、「頭や内臓の取ってある魚」「半分、4分の1サイズなどの野菜」「冷凍野菜」など下処理済みの食品や、電子レンジなどですぐに食べられる「冷凍麺類」「冷凍米加工食品」、即席食品の「インスタントスープ」「レトルトのカレー」「インスタント味噌汁」などが挙げられます。
資料3 60 代以上が使っている食品

   《まとめ:調査結果から》
 シニアの調理行動を、2009年からの変化で捉えると、便利な加工食品や下処理済みの生鮮食品などを普段の調理にうまく取り入れて、より簡便に、手早く調理をする傾向が見て取れます。時間をかけずに手早く、という意向は、多忙な日常生活を送っているからこそ、と思いがちですが、60代以上もそれを望む傾向にあり、特に70代での伸びが顕著です(キユーピー調べ)。時間的なゆとりはあっても、長時間台所に立つのがつらいなど、身体的な理由も想像されます。
 また、平日の朝食・昼食で手作りが減少しているのは、上記の簡便志向の延長線上にあると考えられますが、惣菜や弁当などの利用が増えたのは、以前に比べて、手頃でおいしい惣菜などが、身近な場所で簡単に入手できる環境が整ったことや、それらを食卓に上手に取り入れようという意識も、その一因と推察されます。


【調査方法の概要】
■調査手法 留置調査
■調査対象 50〜79歳の未婚者以外(既婚、離死別)女性
(首都圏1都3県)
■割  付
A.国勢調査(2005年)の総人口既婚率
B.人口推計年報(2012年10月1日時点)の総人口
AとBを1都3県別・5歳刻みで計算
■有効回収数 : 482人(回収ベース)
50〜54歳:81人、55〜59歳:103人、60〜64歳:95人
65〜69歳:81人、70〜74歳:70人、75〜79歳:52人
■調査期間 2012年11月7日〜11月21日